11月からスタートした介護職員初任者研修が無事に修了しました。今年最後を締めくくるクラスに相応しい、素晴らしい生徒さんばかりが集まった、賑やかで楽しいクラスでした。男性も多かったですし、10代から60代までと年齢も幅広く、外国から来た方もいました。初任者研修のクラスは介護現場の縮図でもあり、このメンバーと楽しくやっていけるとすれば、現場でも上手くやっていけるはずです。たとえ仕事が忙しくなったり、先輩や上司からのプレッシャーがあったとしても、ほんとうは皆さん良い人たちであり、お互いに助け合う気持ちを忘れずに、感謝の言葉をかけ合いながら仕事をしてもらいたいと思います。最終日には、皆さんで手作りのメッセージボードをいただきました。皆でこころを一つにしてつくった作品を大切に飾らせていただきますね。
湘南ケアカレッジは、どのクラスにも振り替えでやってくる生徒さんや途中から参加する生徒さんがいます。違うクラスに振り替えする生徒さんも、クラスの途中から参加される生徒さんも、最初は上手く馴染めるのか心配でやってきます。ところが、どのクラスに振り替えしても、途中から参加しても、皆が普通に受け入れてくれるので安心したと言います。「ケアカレの生徒さんたちの受け入れ体制は素晴らしいですよね」と、他の学校でも教えたことのある小野寺先生もおっしゃいます。私はそれが当たり前だと思っていたのですが、意外と当たり前でもないようです。
なぜケアカレは知らない(初めての)生徒さんが入ってきても、自然と仲間の輪に入っていけるのか考えてみると、まずは教室の雰囲気があると思います。見知らぬクラスに入って、シーンとしていたり、誰もコミュニケーションを取っていなかったりすると、こちらからは話しかけづらいはずです。周りが賑やかで互いに話をしているからこそ、自然な形で話しかけたり、話しかけられたりするのではないでしょうか。見知らぬ人が入ってきたからといって、よそよそしくしてしまったり、話しかけなかったりすることないので、自然と輪の中に入っていくことができるのでしょう。
また、グループワークを授業の中に多く取り入れていることも理由のひとつだと思います。授業の中で、それぞれの生徒さんたちが顔を合わせて話をする機会がありますので、お互いのことを知ることができるのです。前を向いて、先生の話を聞いているだけの授業であれば、たとえ隣に座っていても、互いに話す機会はありません。顔を見ることもないのではないでしょうか。休み時間などのフリータイムに知らない人と話すのは苦手という生徒さんでも、授業のグループワークの中で話し合いを(せざるをえず)しているうちに、少しずつ打ち解けて、それ以外の時間でも話すきっかけになるという仕組みです。
今回のクラスでも、途中から参加された生徒さんや振替で修了された生徒さんがいました。最後のアンケートやメッセージにて、彼女たちは「このクラスに入れてもらえて良かったです!」、「このクラスで修了できて良かったです!」と書いてくれていました。介護の現場でも同じようにあってもらいたいなと思います。介護の仕事はほとんどの人たちが中途入社という形になります。新しい施設の立ち上げでもない限り、途中から私たちは現場の輪の中に入っていくのです。そのとき、周りのスタッフさんやリーダーの受け入れる力や気持ち、雰囲気が問われます。もちろん新しい環境に入っていく人の姿勢も大切ですが、やはり受け入れ側の態勢や仕組みの方が重要です。普段から誰もがコミュニケーションを取っているリラックスした雰囲気があること、そしてコミュニケーションを取る機会が設けられていることが、新しい人たちを自然と受け入れることにつながってくるのではないでしょうか。