「ここに来て本当に良かったです」と言ってくださる生徒さんがいます。「他の学校と比べたわけではないのですが」と言いつつも、湘南ケアカレッジが開校してからずっとそのように率直に褒めていただき、嬉しく思っています。最近、その言葉にはどのような意味があるのだろうと考えるようになりました。「〇〇について楽しく学ぶことができました」、「先生方が良かったです」、「介護に対する見かたが変わりました」などに比べて抽象的ではありますが、もしかするとそれらを全て含めた最高の褒め言葉なのかもしれません。今の私の結論としては、「介護職員初任者研修を受けない選択肢もあったし、他の学校を選ぶこともできたけど、湘南ケアカレッジに来て良かった。楽しく学ぶことができ、先生方も素晴らしく、介護に対する見かたが変わった」という意味ではないかと思うのです。
たしかに、生徒さんの背景を知ると、介護職員初任者研修を受けないこともできたはずです。実務者研修は現場で働いている人が介護福祉士やサービス提供責任者になるためのステップとして受けるという明確な道筋がありますが、介護職員初任者研修に限っては、介護の世界に入ろうと思わなければ受ける必要がないからです。介護とは全く違う別の仕事を探すこともできたし、今の仕事を辞めずに続けることもできたはずです。それでも勇気を振り絞って、新しい介護の世界に足を踏み入れる決断をしたからこそ、湘南ケアカレッジに来ることができたのです。
また、介護の仕事はしていても、資格を取ろうと思わなかったり、学ぼうという意欲がなければ、介護職員初任者研修を受ける必要はありません。研修を受けることなく、無資格のまま、今の介護の仕事を続けることもできたはずです。それでも、学ばなければならない、専門知識や技術を身に付けてもっと良い介護がしたいと思ったからこそ、重い腰を上げてショウナンケアカレッジに来てくれたのです。
さらに最後の難関として、他の学校ではなく、湘南ケアカレッジを選んでくれたことです。もっと自宅に近い学校があったかもしれませんし、受講料が安い学校もあったかもしれません。それでも、パンフレットを読んだり、ホームページを見たり、知り合いに評判を聞いたり、実際に説明会や見学などで学校を訪れてみて、自分の意志で湘南ケアカレッジを選んでくれたのです。
「ここに来て良かったです」というシンプルな言葉の背景には、それぞれの生徒さんごとに異なる深い意味があるのです。その気持ちをありがたく受け取りつつ、私も心の中で「湘南ケアカレッジに来て良かったですね」と答えます。生徒さんはひとつの学校でしか介護職員初任者研修を受けられませんが、私は大手の介護スクールでたくさんの教室を運営してきましたし、他の全国規模の介護の学校に知り合いもいますので、どのような研修が行われているのか手に取るように分かります。だからこそ、他の学校と比べたとしても、湘南ケアカレッジの研修や先生方は素晴らしいと自信を持って言うことができます。とはいっても、大切なのは他の学校との比較の上での相対評価ではなく、生徒さんたちが「ケアカレに来て良かった」とそれぞれに思ってもらえる絶対的な評価なのです。
9月短期クラスが無事に修了し、最後には手作りの素敵な色紙をいただきました。ケアカレのロゴの左と右の人のオレンジ色が微妙に違うことも見てくれていて、リアルで立体的なロゴに仕上がっていて驚きました。お菓子やお花までいただき、感謝の言葉しかありません。こうして「ケアカレに来て良かった」という気持ちを伝えてくれて、それに対して私たちは直接お返しすることはできませんが、これから来る生徒さんたちに同じような思いになってもらえるように頑張ることで返していきたいです。ありがとうございます。