良いところを、見る

8月日曜日クラスが無事に終了しました。下は高校生から上は60代まで、半世紀にわたる年齢の幅があるにもかかわらず、様々な属性や背景を持つ生徒さんが集まって楽しく過ごしたクラスでした。特に男性陣が全体の雰囲気をリードしてくれて、めちゃくちゃに目立つ素敵なメッセージボードをつくってくれたり、最後の打ち上げには20人以上が参加して盛り上がりを見せていました。実は私はあまり今回のクラスには関わることができておらず、少し寂しい気持ちもありましたが、最終日と打ち上げに参加させてもらったおかげで、ぎりぎり間に合ったかなという感じました。

 

最終日に書いていただくアンケートを読んでみると、それぞれの生徒さんたちが、それぞれの先生方について、とても良く書いてくださっているのが伝わってきます。今回のクラスに関わらせていただいた8名の先生について、よく見て、よく覚えて、良く書いてくれているのです。悪いところを見つけるのは簡単ですが、良いところを見つけて言葉にするのは案外難しい。それをクラスメイトの誰もが自然に行っていることが、さすがケアカレの卒業生でもあり、このクラスには本当に素晴らしい人たちが揃っていたのだろうなと思いました。

 

そのうちの一人であるNさんとは、入校する前からのずいぶん長い付き合いになります。というのも、彼はあんまマッサージ師をされている関係で、3年前の卒業生に勧められて一度、学校の見学に来られたことがありました。お仕事の休みと都合が合わず、延び延びになってしまいましたが、ようやくケアカレに来てくださったのです。また、娘さんが先に介護職員初任者研修を受けてくれていたお父様もついに参加してくれて、「実は私の方が先に説明会に来て、娘に紹介したのですよ」と打ち上げでは教えてくださいました。

 

先日のブログでも紹介させていただいたベンリーの山崎さんも面白い縁があって、介護職員初任者研修を受けてくれて、最後はエアコンのリモコンのコードまで真っ直ぐに直してくださいました。彼のような人物が、介護保険制度内ではカバーできない部分を補ってくれるのだと思うと安心します。お店のブログにも当校の介護職員初任者研修のことを書いてくださいました。ありがとうございます!

 

お付き合いのある障害者施設で働いている方もいらっしゃいましたし、高校生の時に空手で日本一になった女性もいました。滑り込みで申し込みをされて、クラスの雰囲気を良い方向に揃えてくださった方もいました。不愛想だったけど、最後は「介護の仕事も面白そうだなと考え方が変わりました」と笑顔で言って帰っていった高校生もいました。

 

生徒さんたちがこれだけ私たちの良いところを見てくれているのだから、私たちはそれ以上に生徒さんたちの良いところを見なければいけません。介護の勉強をしようと思って学校に来るような生徒さんは、良い人ばかりだと私は昔から思っています。面白い人もいれば、真面目そうな人もいます。にぎやかな人もいれば、静かな人もいます。様々なタイプの人たちが集まっていますが、その根本には人に対する優しさがあるのです。あら探しをしたり、嫌なお客さんと我慢しながら接したりする必要もなく、生徒さんたちの良いところを探し当て、触れることができると、この仕事をやっていて良かったと思えますし、介護の学校冥利に尽きるのです。