真夏の部活!?

全身性障害者ガイドヘルパー養成研修の第3回が行われました。今春はこれでラストとなり、次回は10月8日(祝)になります。全身性障害者ガイドヘルパー養成研修が春と秋にしか開催されないのは理由があります。研修のほとんどの時間を外に出ていくことで過ごすからです。外出支援を学ぶ研修ですから、当たり前と言えば当たり前の話ですね。夏は暑すぎて、冬は寒すぎて、さすがに外で研修をするのは苛酷すぎます。天候の良い春秋に予定を組んでいるつもりですが、今回は日中の気温が28度という夏日であり、あまりにも暑かったです。リタイアする人が出ないか心配でしたが、生徒さんたちは汗だくで頑張ってくださいました。むしろ研修修了後は、部活動が終わったあとのような爽快な顔をして、「楽しかった~!」と言いながら、皆さん帰って行かれました!

 

今回は18名の参加と少人数で開催されました。いつもよりも急がずにゆったりと行けるかなと思いきや、今回から授業の中に盛り込んだ踏切を渡る練習に時間を掛けたこともあり、午前中から押せ押せムードが漂い始めました(笑)。朝8時に集合していることもあり、お昼ご飯があまり遅くなってしまうとお腹が空いてしまいますので、午後にペアになって外に出ていく時間をあまり延ばすわけにはいきません。午後のプランを立てて、慌ただしく出発すると、なんと小田急線の町田駅ではなく、間違って横浜線の町田駅に向かってしまったペアが!。毎年行っている研修にもかかわらず、毎回想定外のことが起こるのだから面白いですね。

 

それにしても、授業や研修というものは生き物だと思います。一度として同じものはなく、その時の生徒さんたちや先生の状況によって、うねりながら大きく変化していきます。同じタイムスケジュールで同じ場所に行って、同じ内容を教えさせていただいているつもりでも、そこで起こる出来事は全く異なるのです。だからこそ、上手く行くこともあれば、上手く行かないこともある。慣れたときに大きな失敗をしてしまうのもこれが原因ですね。そのときの状況に合わせて、私たちは対応していかなければならないのです。

 

 

そして生徒さんたちにとっては、一度きりの研修です。これは介護職員初任者研修にも実務者研修にも他の研修にも言えることですが、一回性のものなのです。介護職員初任者研修をリピートする人はいないでしょうし、同行援護従業者養成研修を2回受ける人も稀でしょう。そこで学んだことや体験したことが全てであり、もう1度はありえないのです。そう考えると、私たちの責任は重いですね。でも一回性のものだからこそ、あれだけ暑い中を車いすを押して歩き回ったにもかかわらず、そこで起こった体験や得た知識をストレートに味わえるのではないでしょうか。一回性の研修をやり切った感が伝わってくるような、生徒さんたちの表情が輝いて見えました。