卒業生さんからクリスマスカードが届きました(Nさん、ありがとうございます!)。介護職員初任者研修の授業がとても楽しかったこと。学生時代にこれだけ熱心に学んでいたら、もっと違う人生になっていたかもしれないこと。その分、これから頑張ろうと思っていること。修了証明書をドヤ顔で現場の責任者に見せたら、「契約内容を変えて、利用者さんと触れ合ってゆく仕事にしましょう」と認められたことなど。新しい一歩を踏み出していることが伝わってきました。こうした思いもかけないプレゼントをいただくと、何とも救われた気持ちになります。そのままでいい、と背中をそっと押されたような気がして、少し安心するのです。
湘南ケアカレッジは良い学校だと思います(自分で言うのもなんですが)。先生方と一緒に、私たちにしかできない学校をつくってきたつもりです。実際に、日本中を探しても、ここまでの熱量で生徒さんたちに向き合う学校は少ないはず。生徒さんひとり一人に真剣に向き合うほど、生徒さんたちから返ってくるものも大きいことも学びました。「世界観が変わる福祉教育を」という理念のもと、私たちが提供してきた介護・福祉教育を通して、目に見えない縁やこころの輪が地域に広がってきているのを感じます。
それでも、自分たちの行っていることが正しいのか分からなくなることがあります。ただの自己満足で終っているのではないか、私たちの伝えたいことは生徒さんに本当に伝わっているのか、その決断や判断は本当に正しいのか、私たちは本当の意味で生徒さんたちひとり一人に向き合っているのか。ふとしたことがきっかけとなり、分からなくなり、不安に思い、悩み、自信がなくなります。それまでは輝いて見えた未来の雲行きがあやしく見えてきます。そのような心の状況を救ってくれるのは、やはり先生方や生徒さんたちなのです。
先日行われた実務者研修にて、課題を忘れてきた生徒さんと時間に間に合わなかった生徒さんがいました。すったもんだした挙句、小野寺先生の判断と行動は素晴らしいのひと言でした。彼らに対して、課題を忘れたことや時間に間に合わなかったことがどれだけ良くないことかを真剣に伝え、その上で今まで以上に頑張って取り組むことで失敗を取り戻してもらいたいと、期待を込めて話してくれました。彼らはこれまで以上に真剣に授業に参加してくれて、何とか合格してくれたのです。「彼らはこれまでの人生で真剣に言ってもらえたことがなかったのかもしれない。素晴らしい力を持っているのだから、周りの人たちが引き出してあげないともったいない」という小野寺先生の言葉は胸に響きました。
私も関わる人たちに真剣に向き合っていきたいと思いました。もちろん自分自身にも。「いいやいいや」、「まあまあ」と適当に流してしまうのは楽ですし、杓子定規にダメ出しをしてあきらめるのは簡単です。周りを見ると、人の悪口を言って、環境のせいにして言い訳ばかり、自分にも他人にも甘い大人の何と多いことか。私はそういう大人にはなりたくありません。何かを大きく変えるのではなく、これまでと同じように、そしてもっと真剣に人と向き合うべき。生徒さんと先生方にそう教えてもらったのです。