昨年6月から始まった介護福祉士試験対策の出張講座も、ついに終わりを迎えました。今回、私たちにとって初めての試みでしたが、筆記試験に関して言えば(実技試験の結果はこれからです)、生徒さんたちの頑張りのおかげで、とても良い成果を出すことができました。私たちも短い時間の中で何とか合格してもらいたいと思ってやってきましたので、嬉しいという気持ちと、それ以上に安心したという思いで一杯です。実技試験対策講座も合格して、ここまで来たら全員に介護福祉士になってもらいたいと願います。最後の日、「緊張しますね?」と望月先生に聞いたら、「何で村山さんが緊張するんですか?」と聞き返されました。そう、私が授業をするわけではないのですが、緊張するのです。
私は学生の頃から教育にたずさわってきて、実際に自分で授業もしてきました。集団での授業もそうですが、特にひとり一人に教える個別指導の形で教えてきた生徒さんは1000人近いのではないでしょうか。そうした過程において、人に伝えることの難しさを学んできたつもりですので、(場数をこなして慣れてきましたが)人前に立って話すときは今でも緊張します。
そして、自分が授業をしないにもかかわらず(しないからこそ)、緊張することもあります。新しい先生の初めての授業は居ても立っても居られなくなりますし、ベテランの先生方であっても初めての環境における初めての内容の授業は心臓の鼓動が2倍速ぐらいになります。うまくいってほしいという願いと自分ではどうすることもできないことの葛藤が緊張を生むのだと思います。
たとえば野球でも、実際にプレイしている選手よりも、監督の方が精神的なプレッシャーがきつくて、身体を壊すなんて言いますね。まあ私は監督ではなく裏方なのですが、自分が実際にプレイできない分、余計なことを考えてしまったり、変な心配をしてしまったりするのでしょう。でも、その分、うまくいったときには嬉しく、先生方のことを褒められると自分のことよりも素直に喜べるのだと思います。
そんな私の緊張や心配をよそに、ケアカレの先生方は、アウェーの環境の中、新しい内容や制約にもかかわらず、素晴らしいパフォーマンスを披露してくれました。正直に言うと、改めてケアカレの先生方の底力と人間力の高さを思い知りました。いつも行っている介護職員初任者研修の中では慣れてしまって見えていなかった先生方の力を、新しい研修にチャレンジしてみたことで再認識したのです。こんなに素晴らしい先生方に授業をしてもらっていることに感謝し、このような頼もしいチームで最初から学校を始められた幸運を思わずにはいられません。