すべては良き思い出に

久しぶりに大雪が降りました。湘南ケアカレッジが開校して初年度の2月に2度の大雪に見舞われて以来ですから、2年ぶりですね。前日は39会の新年会に参加し、帰り道ではとても大雪になりそうな気配もなかったので安心していましたが、朝起きてみるとビックリの銀世界が広がっていました。雪の日用の靴に履き替え、歩いて教室に向かいました。私が遅刻したら生徒さんたちを待たせてしまうことになりますので、2年前の大雪をきっかけに町田に居を移したことがようやく報われました。実際に遠くから満員の電車に乗って、長い時間をかけて来てくださった生徒さんや先生もいました。こういうことがあるといつも思うのは、来てくださった生徒さんたちと先生方には感謝の言葉しかないということです。本当にありがとうございました。

 

2年前の大雪の日は本当に大変でした。横浜線も止まってしまい、バスも全く動かず、来たいと思っても来られない生徒さんたちが多かった。横浜線の駅で立ち往生してしまったなんて話も聞きました。しかもなぜか2週続けて、土曜日に直撃しましたので、当時の土曜日クラスの生徒さんたちは運が悪いなあと思ったかもしれません。2週目の大雪の日にいたっては、35名の生徒さんのうち7、8名しか来られずに、振替も大変でした。

 

それも今になってみれば良い思い出です。私たちにとってもそうですが、卒業生さんたちにとってもそうなのではないでしょうか。そのときは苦しみでしかなかったかもしれませんが、その場をやりすごし、歳月が流れてしまえば、思い出のひとつになってしまう。忘れてしまうのではなく、記憶を書き換えたり、色合いを変えてみることで、貴重な経験として保存することができるのです。これは他のどんなことにも当てはまることで、そうやって私たちは生きていくことができるのだと思います。

 

 

巷ではよく「死ぬときに後悔すること」という本やリストがあったりしますが、本当に後悔するのか私は疑問に思っています。たとえどんな人生だったとしても、自分にとってはかけがえのない人生ですし、自分なりには精一杯生きてきたはず。その結果として、失敗してつまずいて、苦しかったり、辛かったり、悲しかったりしたことがあったとしても、最期にはすべて良き思い出として想起されるのではないかと思うのです。走馬灯のように記憶が蘇るのは確かだとしても、それらは素晴らしき人生の思い出としてであって、決して後悔ではないのではないでしょうか。そう、後悔しないように頑張るのは今なのです。