いただきすぎない

湘南ケアカレッジを開校する上で、やらないと決めた3つのことがあります。何かを始めるときに大切なのは、やることではなく、やらないことを決めること。なぜなら、やることはいつでも実行することができますが、決めておかないと、やってはいけないことまでもやってしまうようになるからです。そうなると、すなわち初心を忘れてしまうというか、湘南ケアカレッジが湘南ケアカレッジである存在意義が薄れてしまいます。湘南ケアカレッジでなくてもいい、私たちが学校をやる必要がない、ということになってしまうからです。

 湘南ケアカレッジがやらないことの1つ目は、「いただきすぎない」ということです。もう少し分かりやすく言うと、お金を貰いすぎないということ。私たちは学校であり企業でもありますから、もちろんお金をいただくことは大切です。お金がなければ、学校を持続的に運営していけなくなるからです。学校がなくなってしまうほど悲しいことはありません。だからといって、できるだけ高く売ろう、少しでも多く稼ごうとする考え方には賛同できません。湘南ケアカレッジはお金を稼ぐために学校をやっているのではなく、学校を続けていくために受講料をいただいているのです。

 

「いただきすぎない」と決めているからこそ、湘南ケアカレッジは値引きキャンペーンをやりません。この業界では、○○キャンペーンと称し、たとえば通常は11万円の受講料が7万円台で受講できますよ!的なキャンペーンを打っている学校がほとんどです。しかもキャンペーンと言っておきながら、1年中バーゲンセールをやっています(笑)。そもそも、7万円で提供できるなら、通常の11万円というのはどこから来た値段なのでしょうか。勘の良い方ならば、その学校にとっての受講料は言い値であって、いかにいい加減な価格設定に不信感を抱くのではないでしょうか。

 

もし生徒さんが自分の家族や友人、知人であったとしたら、少しでも高く売ろうと思いますか、それとも安心でお得感のある料金にしますか?たとえ相手の顔が見えないからといって、必要以上にお金をもらいすぎるような学校は生徒さんと良好な関係を築きにくくなると思います。なぜかというと、最終的な満足度が下がるからです。湘南ケアカレッジにとっての成功とは、先生たち、生徒さんたち、卒業生さんたち、スタッフ、取り引き先の方々など、湘南ケアカレッジに関わる人びとが互いに長きにわたって良い関係を築くこと。だから私たちは、「いただきすぎない」と心に決めたのです。