ブラッシュアップライフ

4月12日の開校記念日をもって、湘南ケアカレッジは12年目を迎えました。2013年にスタートしてから、あっという間に11年間が過ぎたということです。先生方のおかげで、介護職員初任者研修はおよそ4000名、実務者研修は約2800名の生徒さんたちに、世界観が変わる福祉教育を提供して来ました。ありがとうございます!12年目の今年も、今までどおりに、目の前にいる生徒さん一人ひとりと向き合って、介護の世界の素晴らしさを伝えていけたらと願います。

 

最近観て良かったドラマに「ブラッシュアップライフ」があります。

ひょんなことから30代で死んでしまった女性が、来世はオオアリクイだと言われ、懇願してもう一度、自分の人生をやり直すというストーリーです。2周目の人生で徳を積まないと来世もまた人間になれないと言われ、問題を解決したりして、今までと同じ人生ではありつつも少しずつ改善していきます。それでも、不慮の事故で2周目も死んでしまい、次はサバだと言われ、人生3周目、4周目と、何度もやり直すことになります。やり直すにつれて、人生はブラッシュアップされて(磨かれて)いき、最終的には航空事故で亡くなった友人たちの命を救うためにパイロットになって壮大な使命を果たすことに。とにかく面白くて、かつ人生を考えさせられるドラマでした。

 

私も人生をやり直せるとしたら、あそこはああした方が良かったなとか、ここはこう言うべきだったなど、反省すべきことは山ほどあります。最近で言うと、ちょうど1年ほど前にケアカレの下の階段で足をひねって骨折してしまいましたが、人生2周目であれば、もう少し慎重に足元を見ながらそっと階段を下りるようにしますね。ただ難しいのは、過去をいじってしまうと未来も変わってしまうことです。あの人と会っていたら、この人とは会えていなかったということが起こるのです。さすがに足を骨折しなくても人生は何も変わらないと思うので、骨折は避けたいと思いますが。そう考えると、人生って連続性の中で成り立っているので、自ら大きく変えるのは難しいのですよね。

 

外からの力によって大きく変わることはあります。講師会で話したことがあると思いますが、湘南ケアカレッジはもともと湘南ゼミナールのいち部門としてスタートする予定でした。ひょんなことから事業計画が白紙になり、私が独立して始めるしか選択肢はなくなってしまい、あれから12年が経ち、現在に至ります。あのとき予定どおりにスタートしていたら、おそらく今ごろは東京に10教室、神奈川に10教室を立ち上げて、そろそろ来年は千葉か埼玉に進出しようかなんてことになっていたはずです。先生方とは会えていたと思いますが、20教室を展開する中では先生方との関わりは20分の1ぐらいになっていたはずです。同じことは生徒さんたちにも当てはまります。私は本心から、あのときひょんなことから自分でケアカレを立ち上げることになって良かったと思っています。人生って、なるべくしてそうなっているのでしょうね。

 

 

もう一度、自分の人生をやり直すかそれともオオアリクイかサバに生まれ変わるかと問われたら、私はオオアリクイやサバをやってみたいなと思います(笑)。オオアリクイやサバの人生もまた新しい体験ができて面白そうですよね。人間はもう十分だという気持ちもありますし、それほどの後悔はないからですし、何といっても、自分の人生はそう大きくは変わらないだろうと思うからです。少しずつしか変わらないけれど、少しでも良く生きたいと願って頑張っているのです。ほとんどの人がそう感じているのではないかと思います。これからも一期一会や偶然の出来事を、先生方や生徒さんたちと一緒に楽しんでいけたらと願います。11年間ありがとうございました!

3月短期クラスから色紙をいただきました!イラストが上手ですね。